ドローンによるインフラ点検の種類とドローン使用のメリットを紹介
ドローンは、個人での趣味活動から始まり、上空からの撮影や農薬散布、測量など、様々な専門分野で関心を集めています。また、近年では特に道路や橋梁、トンネルなど私たちの日々の生活に欠かせないインフラの点検に用いられています。この記事では、ドローンによるインフラ点検の概要と共に、ドローンを使用した点検のメリットについて解説いたします。
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インフラ老朽化問題とドローン点検
現在、日本全国に存在する多くのインフラは、日本の高度経済成長期以降に一斉に整備されたものであり、建築から50年以上が経過した建築物の割合が急増しています。このような公共施設の老朽化が進むにつれて、安全に使い続けるためには定期的な点検や修繕が必要ですが、この社会的課題に対処するには金銭的、時間的、人的なコストが膨大にかかるため、進捗が遅れています。そのため、ドローンを使った点検が注目されています。
ドローンを使用してできるインフラ点検の種類
ドローンは空中を自由に動き回ることができるため、橋梁、ビル、工場、鉄塔、送電線など、高所に位置する建築物を点検するのに適しています。また、少し離れた位置から全体をチェックすることができるため、道路、太陽光パネル、トンネルなど、広範囲にわたるインフラの状態を効率的に確認できます。また、作業員の安全性確保にも繋がり、より少ない人数で効率できな調査を実現可能です。
インフラを点検するのにドローンを使用するメリット
ドローンは、日本全国に存在する膨大な量のインフラ点検に役立つ多くの特徴を持っています。例えば、人間が立ち入ることが危険な場所でも点検でき、より安全により精密な点検を可能にします。ドローンを使用してインフラを点検するメリットを以下のメリットを紹介します。
- 安全に点検ができる
- 点検の精度が上がる
- コストを削減できる
安全に点検ができる
ドローン点検の最大のメリットは、「安全性」です。高所での作業は転落事故のリスクが伴いますが、ドローンを使うことで作業員のリスクを大幅に軽減できます。ドローンは、操縦を地上で行い、危険な高所での作業はドローンが空中で代わり行うことが可能です。これにより、橋梁やビルなど、一歩間違えば命を落としかねないような場所での点検作業も安全に実施できます。
点検の精度が上がる
従来は人手による目視点検が主流でしたが、人が入りにくい死角に位置する箇所の確認が困難でした。しかし、ドローンを使うことで入り組んだ場所にも容易にアクセスできます。また、ドローンは赤外線カメラやサーマルカメラなどの先端技術を使うことができ、目視では見つけることが難しかった損傷も検知できます。このように、ドローン点検は安全性だけでなく精度も向上させ、老朽化が進むこれからのインフラを支えていく上で不可欠な存在です。
コストを削減できる
今までインフラを点検するとなると、足場を組むことから始まり、多くの作業員が一つ一つ目視で確認し、点検中は通行止めにするなどその建造物を一時的に使用停止にする必要がありました。しかし、ドローンを使うことで足場を組む必要がなく、操縦士と数人の作業員だけで点検ができ、一気に広範囲を確認することができるようになりました。
ドローンの導入にかかる費用は操作を覚える手間なども考えると、決して安くはないですが後にかかる人件費などを考えれば大きなコスト削減につながることは間違いありません。
まとめ
空中からの撮影ができたり自由自在に移動することができるドローンの特徴は、インフラを点検するのに役立つことばかりです。また、危険と隣り合わせで仕事をするインフラ点検の分野では人手不足も深刻な問題となっていますが、ドローンを使うことで必要になる作業員の数や各インフラにかかる時間も圧倒的に減るためこのような問題を解決する糸口にもなります。