近年、テレビや映画など様々なメディアでドローンの空撮映像を目にする機会が増えてきました。自身でもドローン空撮を行ってみたいと思う人は多いでしょう。しかし、ドローンはいつでもどこでも飛ばして良いわけではなく、飛行や撮影の際に許可が必要なケースもあります。そこで本記事ではドローン空撮の許可について解説します。

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ドローン空撮には許可は必要？

ドローン空撮を行う際、基本的に撮影という行為に対しての許可は原則不要です。ただし、ドローンを飛ばすことに対しては、航空法や小型無人機等飛行禁止法によって飛行エリアや飛行方法が規制されており、ほとんどの場合で許可が必要です。

【許可申請が必要な場所】

• 人口集中地区の上空
• 地上または水面から150メートル以上の空域
• 空港等周辺の空域

【許可申請が必要な飛行方法】

• 日の入り前や日没後の夜間飛行
• 目視外の飛行
• 人や建物と30メートル以上の距離を確保できない飛行
• お祭りやイベントなど催し場所上空での飛行
• 危険物を輸送する飛行
• 機体からの物件投下

このように、ドローン飛行に許可が必要なケースがほとんどなので、ドローン空撮を行う際は基本的には飛行許可の申請が要ると言えます。

ドローンを飛ばして空撮する際の申請方法

ドローンを飛行許可申請が必要なエリアや方法で飛ばして空撮する際に必要な許可の申請方法を解説します。

管轄省庁（国土交通省）へ許可申請をする

国土交通省への申請方法は主に「オンライン」「郵送」「窓口への持参」の3つがあります。審査には一定の期間が必要であるため、少なくとも飛行・空撮を行う日の10日前までには書類を提出するのが望ましいとされています。しかし、申請内容に不備があった場合、追加確認や書類の再提出にさらに時間がかかるので、3～4週間程度の余裕を持って申請するように心がけましょう。

一定期間内に何度もドローンを飛ばす予定がある場合は包括申請がおすすめ

ドローンの飛行許可は基本的にはひとつの機体、1回の飛行計画につき、ひとつが必要とされますが、複数日開催されるイベントで何度もドローンを飛ばしたい場合や、異なる複数の場所で飛行を行う場合は、複数の機体や飛行計画をまとめて申請できる包括申請がおすすめです。

ただし、人や家屋の密集している地域の上空での夜間の目視外飛行や、イベント開催場所の上空における飛行は包括申請の対象外となるので注意が必要です。

飛行地へ許可申請をする

ドローン飛行は国土交通省への申請が完了すれば行って良いわけではありません。飛行予定地によっては、現地を管轄する機関や団体へ許可申請が必要です。例えば、観光地ならば土地の所有者や自治体へ問い合わせが必要です。海での撮影は公海であれば移動に用いた船の船長へ許可を得るだけで飛行が可能ですが、領海の範囲内では海上保安署へ許可申請をしなければなりません。

身近にある公園でも、都道府県や市区町村によって独自の条例でドローン飛行が規制されている場合があります。具体的な申請や許可方法は管轄によって大きく異なるため、事前に確認しておきましょう。

ドローン撮影の注意点

ドローン空撮を行う際の注意点について解説します。

画像をネット公開する場合はプライバシー侵害権に注意

ドローンで撮影した画像や動画をインターネット上で公開する場合、映像に人の顔や車のナンバープレート、住居の中など、第三者を特定できる要素や個人が干渉されたくないと思われるものや場所が写り込んでいないかチェックしましょう。

これらのものが写り込んだ映像を本人の許可なく公開すると、プライバシー侵害権に接触したとして訴えられてしまう恐れがあります。多数の人が写り込んでいたり、車の所有者に連絡がとれなかったりする場合は、モザイク加工をするなどして特定できないようにしましょう。

ドローン空撮は事前に許可の要否を確認しよう

ドローン空撮をする際、撮影自体の許可は原則不要です。しかし、ドローン飛行に関しては許可を要するケースがほとんどなので、事前に確認をしておきましょう。また、空撮で撮影した画像や動画をネット上などで公開する際は、プライバシー侵害権に当たらないように注意が必要です。許可の要否をしっかり確認してドローン空撮を楽しみましょう。