趣味やビジネスなど幅広いシーンで活躍を見せているドローンですが、災害時にも利用されていることを知っていましたか？この記事では、災害時の対応にドローンを使う方法やメリットをご紹介します。

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災害地でのドローンの活用方法

実際に、ドローンが災害地でどのように利用されているかを解説します。

被害状況を確認

災害時は、一刻も早く被害状況を確認し、災害対応計画を策定することが何よりも大切です。ドローンは、従来使用していたヘリコプターよりも出動するまでの時間が早く、さらに小回りも聞くため、災害時の対応に向いています。特定の場所を詳細に確認できるのはもちろん、広い範囲の被害状況を判断するのにも適しています。

情報の収集を行う

災害時には、被害を受けた場所や捜索する場所の情報を正確に収集することが肝心です。現場の状況によって適切な災害対応の方法は異なるため、2次災害を防げるかどうかや、どれだけ多くの被災者や救援者を救えるかに関わってきます。

情報収集にドローンを使用すれば、3Dでの測量を行えるため、災害が起きてすぐに被災地の3Dマップを作成できます。またリアルタイムの映像により、細かい状況までつかめるため、災害対応計画策定のヒントになるでしょう。

物資の運搬

災害が起きたときに、ドローンを利用すれば、救援物資を迅速に運搬できます。道路が遮断されてしまったり、航空機の離着陸が困難な場所であったりしても、ドローンなら問題ありません。積載可能重量はドローンの機体によって異なりますが、近年では最大積載量200kgのドローンが開発されている背景もあり、被災地に送る物資の運搬にも今後活躍するでしょう。

被災者の救助

これまで災害が発生したときには、レスキュー隊が水の中に入ったり、消防隊が炎の中で要救援者を探したりなど、救助者にとって決して安全とは言えない方法を取ってきました。しかし、ドローンを利用して消火剤を撒いたり、ロープや浮き輪要救援者に届けたりなど、さまざまなシーンでドローンを役立てられるため、2次被害のリスクを大きく低減できます。

被災地でドローンを活用するメリット

ここでは、被災地でドローンを活用するメリットをご紹介します。

狭いスペースでも対応できる

ヘリコプターやジェット機の場合、離着陸の際に広いスペースが必要です。そのため、災害が発生した場所によっては、早期の対応が困難です。ドローンであれば滑走路や広い着陸の場所を探す必要がなく、災害の現場付近まで接近できます。

正確で詳細な情報を取得可能

近年のドローンは、性能がどんどん良くなっています。上空から3D測量を行って特定箇所の細かい情報収集を行ったり、広範囲の情報を集められたりするのはもちろん、小型のドローンであれば、建物の中や配管の中までも飛行できます。最近では、複数の機体を連携させて運用する技術が研究されているため、今後はさらに多くの情報を処理できるようになるでしょう。

費用が安く済む

ヘリコプターなどの有人航空機と比較すると、機体の価格や維持費用をかなり安く抑えられます。整備やメンテナンスにかかる費用、操縦士の育成にかかる経費が安いため、ドローンの導入は比較的ハードルが低いといえるでしょう。

【災害時】ドローンにおける今後の課題

災害時の対応をする際に多くのメリットがあるドローンですが、現実的にはまだ完璧とはいえません。ここでは、ドローンの今後の課題をご紹介します。

通信状況・天候に左右される

強風の中や、低すぎる気温、雨の状況によっては、ドローンが本来持つ性能を発揮できないケースもあります。天候の条件が悪いと最悪の場合、墜落や接触による二次被害を起こしてしまうでしょう。

十分なスキルを持った運用者が少ない

ドローンを災害時に使用する際の今後の課題として、高いスキルや判断力を持った運用者が少ないという点が挙げられます。ドローンは狭い場所や危険な場所に入っていけますが、そのためには正確な操作が必要です。

最近では、ドローンは自動運転で操作する技術も発展していますが、状況が変わりやすく臨機応変に対応しなければならない災害時には、自動運転はあまり役立たないでしょう。

飛行可能時間が短い

ドローンは通常、連続飛行可能時間が短く、長距離になると災害時の対応が難しいです。さらに、荷物の運搬中や気温が低いときにはパワーを失って、さらに飛行時間が短くなります。しかし、ドローンの研究開発は日々進んでいるため、近い将来に、連続飛行可能時間が長い機体も開発されるでしょう。

まとめ

この記事では、災害時の対応にドローンを使う方法やメリットをご紹介しました。まだ不十分な面もありますが、災害が起きた場合のドローン活用法は日々増えてきています。今後も多くの人の命を救い、被害を最小限に抑えるために災害対応におけるドローンのニーズは高まっていくでしょう。