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水中ドローンとは?特徴や活用できる場面を徹底解説

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水中ドローンとは何かわからない人も多い水中ロボット

 

ドローンと聞くと、飛行しているものを思い出す方がほとんどだと思います。しかし近年では水中ドローンが登場しており、今本格的にビジネスでの実用化が始まろうとしています。この記事では、水中ドローンに関する基本的な知識や、水中ドローンの活用事例、水中ドローンを使用するメリットをご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むための時間:5分

水中ドローンとは

ここでは、水中ドローンの基礎知識を解説します。水中ドローンの特徴や、空中ドローンとの違い、操作するために必要な資格・免許を見ていきましょう。

水中ドローンの特徴

水中ドローンは、水の中を自由に潜水しながら映像を撮影できる、いわば水中ロボットです。ROV(遠隔操縦型無人潜水機)と呼ばれることもあります。水中ドローンがあれば、操作者が陸や船の上にいながら、スマートフォンなどと接続して、手軽に水の中の鮮明な映像を手に入れることが可能です。

 

そのため、趣味としての撮影や、釣りの効率化のために使われたり、漁業や水中の点検などのビジネス目的で使われたりなど、さまざまなシーンで活躍しています。

水中ドローンの操作に必要な資格・免許

水中ドローンを操作する際に必要な資格や免許は今のところありません。しかし民間資格の「水中ドローン安全潜航操縦士」と呼ばれるものがあります。この資格を取得しておけば、水中ドローンをビジネスに取り入れる際にも、十分なスキルと知識の証明になるでしょう。

 

空中ドローンは、さまざまな法律によって、飛ばせる範囲や飛ばしても良い場所が規制されています。一方で水中ドローンには法律で制限されている部分がなく、そもそも法令上に「水中ドローン」の言葉自体が存在しません。今後は水中ドローンに関する法律も整備される可能性が高いため、使用する方は最新の情報を常にチェックしておきましょう。

空中ドローンとの違い

空中ドローンとの1番大きな違いは利用できる場所です。水中ドローンは、水の中での活動に特化しています。また水中は電波状況が悪いため、無線ではなく有線機タイプの機体がほとんどです。しかし無線タイプのものも徐々に増えているため、近い将来、空中ドローンのように無線での利用が当たり前になるでしょう。

水中ドローンでできること

水中ドローンを使ってできることは、以下の通りです。

 

  • ライトやカメラを搭載している場合、水の中の映像を鮮明に受信し、リアルタイムで観れる
  • 水中ドローンの機体がどの程度傾いているかや、その場所の深度や方位などの情報を正確に確認できる

 

水中ドローンの可能性を活かし、今後もますます水中ドローンの活躍の場は増えていくでしょう。ロボットアームやレーザースケーラー、イメージング、ソナーなどのオプション機器を搭載すれば、さらに用途の幅が広がると考えられています。

水中ドローンの活用事例

ここからは、水中ドローンが実際にどのように活用されているかを解説します。

水中の撮影を楽しむ

水中ドローンを使えば、安全に水の中の様子を撮影できます。これまでは水の中に人が潜っていたため、人体への負担が大きく安全性が低かったですが、そのような問題が解消されました。撮影した映像は趣味だけでなく、テレビ番組やミュージックビデオ、水族館のプロモーション映像など、さまざまなシーンに役立ちます。

漁業の生産性向上

水中ドローンは、漁業の生産性を向上させるためにも利用されています。漁に出たときに海の様子を調べたり、養殖場では生け簀の点検を行ったりしています。人間が生け簀に入って網を直接触ると、魚にとって大きなストレスになってしまいますが、水中ドローンを使えばスムーズに点検を終えられます。

危険個所の点検に

近年では、土木分野やインフラ分野において、水中ドローンを導入しようとする動きが見られています。人が潜水すると危険を伴う場所や、長時間水中にいなければならない場合に水中ドローンを使えば、安全性が高まり、より正確な情報を手に入れられるでしょう。

 

また造船業の船底点検においても、従来船の下まで潜らないと見れなかった場所のチェックが、容易にできるようになりました。

水難救助

水難者の捜索やレスキュー、沈没船の捜索及び調査など、ドローンを使った水難救助にはさまざまな方法があります。操縦者は陸にいる状態で、機体を潜らせて作業を行うため、2次被害を招くことなく安全に救助を行えるでしょう。

科学研究・学術調査

水中ドローンは、人間よりも深く長時間潜れてさらに小回りも効くため、水中環境の観測や深海生物の生態調査など、科学研究・学術調査の面においても役立ちます。また、これまで難しかった氷下の調査も容易になったため、今後の研究にさらなる発展をもたらすでしょう。

水中ドローンを使用するメリット

水中ドローンとは水中ロボット

 

水中ドローンを使用するメリットをを紹介します。

ハイレベルな映像

水中ドローンは、最新の技術によって安定した撮影ができるため、レベルの高い映像を入手できます。人間が入れなかった狭い場所や危険な場所にも潜入でき、手動撮影時の手ブレなども減ります。綺麗な映像を残すことができれば、水中調査や点検の際にもかなり役立つでしょう。

費用が安く済む

これまでの高価格な無人潜水機よりも機体の価格やメンテナンス費用が安く済み、大幅にコストカットできるようになりました。またダイバーの潜水調査に掛かる人件費も大幅に削減できます。高い機体を買った場合や保険の内容によっては、最初にある程度まとまったお金が必要になってきますが、トータルして諸経費を考えると水中ドローンの方が安く済むでしょう。

人手不足の解消

ロボットが人間の仕事を代替することで、人手不足の解消につながります。特別なスキルや資格を求められる水の中の仕事は、安定した人材確保が難しいため、どこも人手が足りない傾向にあります。これまで人が水中で行っていた作業よりも、スムーズに仕事がはかどるため、業務に携わる人の数を削減できるでしょう。人件費を削減したい事業所や、労働者が少なくて困っている場合には有効な手段です。

リスク低減

水中における人間の活動には限界があり、これまでの水中の仕事では、大きなリスクを抱えてきました。無人機である水中ドローンを使えば、人が水中に潜る必要がないため、長時間の潜水で起きる人体への悪影響や事故の危険性などを低減できます。

水中ドローンの今後

数年前から国内での市場規模の成長が目まぐるしく、止まることなく発展し続けている水中ドローンですが、2027年にはおよそ610億円規模に達することが予想されています。漁業関係や土木、インフラ関係、水難救助や学術調査など実に幅広い場面において、大きな期待を集めていることは間違いありません。

 

水中ドローンを幅広い事業に上手く取り入れられれば、少子高齢化や労働力の減少など、日本の抱えている問題を解消する可能性を秘めています。ただし、電波環境の悪い水中で使用するという特性から機体が有線仕様になっており、活動に制限がかかってしまうケースがあります。今後さらなる発展を遂げるためにも、水中ドローンには多くの課題が残されているでしょう。

まとめ

水中ドローンに関する基本的な知識や、実際の活用事例、使用するメリットをご紹介しました。水中ドローンは、今後も市場が拡大していく事業であることは間違いないため、注目しておきましょう。今回の内容を参考に、水中ドローン活用のヒントにしてみてください。

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