安全にドローンを飛ばそう!ドローン空撮前に行うべき安全確認事項
ドローンは、「免許」や「資格」が必要なく、手軽に始められる趣味として多くの人に楽しまれています。しかし、ドローンの普及に伴い、墜落による損害や傷害事故も増加しています。そこで今回は、ドローンを安全に楽しむために、飛行前に実施すべき点検事項について解説いたします。
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ドローンを飛ばす前に行なうべき安全確認
ドローンは安全に使えば便利で有能ですが、場合によっては大切な人や物を傷つける凶器となり得ます。そうした問題を防ぐために、ドローンを飛ばしている間だけでなく、飛行前の「事前安全確認」も非常に重要です。
ドローンを飛ばす周辺状況を確認する
ドローンを飛ばす際には、周囲の状況を十分に確認しましょう。人や建物が近くにある場合、墜落時の危険性はもちろん、ドローン操作の障害ともなります。ドローンを飛行させる前に、以下の点をチェックすることが重要です。
ドローンを飛ばすのに必要な手続きを取っているか?
200g以上のドローンは航空法や小型無人機等飛行禁止法が適用されるため、国土交通省への許可申請が必要です。200g以下のドローンでも、飛行禁止空域への立ち入りは許可されません。ドローンを飛行させるための手続きやルール、規制について十分に確認しておかないと、無意識に法律違反を犯す可能性があるので注意が必要です。
周辺に第三者はいないか?
航空法によるドローンの飛行ルールでは、操縦者以外の人々(第三者)から30m以上の距離を保ってドローンを飛行させる必要があります。急な風向きの変化やバッテリー切れなど、予期しない落下も発生する可能性があるため、周囲に人がいないことを確認し、安全な場所で飛行させましょう。
周辺に障害物はないか?
高い建物や樹木などの障害物は、ドローン操縦の物理的な障害となります。さらに、鉄塔や変電所、高圧電線が周囲にある場所では、電波干渉が発生し、GPSが正常に機能しなくなる問題も起こり得ます。
ドローンの操縦に問題ない天気や風速か?
多くのドローン事故で言及される原因は「天候の急変」であるため、ドローンを飛ばす際には天気や風向き、風速などにも注意を払う必要があります。雨が降ったり、風速が5m/sを超えると、ドローンが操縦不能になったり、故障する可能性があるため、飛行を控えることが賢明です。
ドローンと周辺機器を確認する
周辺状況が整っていても、ドローン自体に問題があれば、事故を防ぐことはできません。そのため、飛行前には以下の点に留意し、ドローンと周辺機器に問題がないかを確認する必要があります。
- プロペラとドローン本体にヒビなどの損傷はないか?
- バッテリーは十分に充電されているのか?
- GPSや電波干渉の状況に異常はないか?
それぞれ詳しく解説していきます。
プロペラとドローン本体にヒビなどの損傷はないか?
プロペラや本体に損傷がある場合、飛行中にバランスを崩したりコントロールが効かなくなる可能性があるため、事前にドローン全体を目視で確認することが重要です。また、プロペラの装着やネジの緩みも確認しておく必要があります。目視で確認できない場合は、ドローンの電源を入れた際に行われるセルフチェックやモーター音で異常がないかを確認することも大切です。
バッテリーは十分に充電されているのか?
ドローンを飛ばす際には、本体や送信機、液晶端末のバッテリー充電に特に注意する必要があります。気温がバッテリーに大きく影響するため、バッテリーヒーターなど季節に応じた準備が必要です。また、バッテリーのメモリを確認しながら、充電が残り少なくなったら速やかにドローンを帰還させるように心がけましょう。
GPSや電波干渉の状況に異常はないか?
天候と同様に、GPSシグナルと電波干渉の状態もドローンの飛行に大きな影響を与えます。GPSの感知が低いと、風などの影響を受けて思いがけない場所に飛んでいってしまうことがあります。また、電波干渉が大きいとコントロール不能になり、墜落してしまうことがあるため、ドローンを飛ばす前には、HD画面に表示されているGPSシグナルと電波干渉の状態をチェックすることが重要です。
まとめ
ドローンの普及に伴い、墜落事故が増加しているとされていますが、このような事故は、事前の安全確認によって減らすことができます。飛行前に周囲の環境や機体の状態をしっかりと確認し、「安全第一」を心がけてドローンを楽しむようにしましょう。
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